こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。国立科学博物館の『地球館』地下1階にある恐竜フロア【地球環境の変動と生物の進化 -恐竜の謎を探る-】にて、位置的についつい見逃してしまいそうな恐竜4種を紹介します。これ知ればモテ度アップ!? かもしれません。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

「かはく」で見落としがちな恐竜

まずはこちら↓の画像をご覧ください。

画像: 「かはく」で見落としがちな恐竜

国立科学博物館(略して「かはく」)の地球館地下1階に入って、少し進んだところの眺めです。

右手にはティラノサウルス、左手にはトリケラトプスが居て、お互い向き合っているようです。また、奥にはトリケラトプス(右半身)がドドーンと横たわっている状態で展示されている他、いろんな恐竜がちらほら見えます。

画像: 大きい竜脚類

大きい竜脚類

画像: いろんな

いろんな

画像: 恐竜がっ…! どどーん

恐竜がっ…! どどーん

大きな恐竜の全身骨格や恐竜の解説文もあります。また、音声ガイドもあるので詳しく説明が聞ける素晴らしきフロアとなっております。

どの子も美しいので少しも見逃さず楽しみたいですよね? そこで今回は一見見逃してしまいそうな恐竜たち4種をご紹介したいと思います。

見通しがちな恐竜の知識をデートなどでさりげなく披露すると、モテ度がアップするかもしれません!(ただし喋りすぎにご注意を)

画像: こちらです

こちらです

実は1枚目の画像でもその恐竜の姿がすでに見えています。そう!こちらの角竜たちの頭です。画像だとトリケラトプスの全身骨格で少し隠れてますね。

左半身の横たわっているトリケラトプスの前の通路まで行けば気付きそうですが、前に行けばどうしても目の前の圧巻のトリケラトプスに釘付けになってしまい、空いてる時ならまだしも他のお客さんもいる中、上を向く余裕ができにくくなり見逃してしまう可能性が…!?

位置が上なので遠く感じてしまって撮影もしにくく、じっくり近くで見るのは難しいんですよね。かっこいいのにもったいないです。。

というわけで、空いてるときに撮影してきました。

画像: 角竜祭りどどどどーーーーん

角竜祭りどどどどーーーーん

角竜の姿を見て「どれも同じじゃないの?」などと思われるかもしれませんが、とてももったいないです。名前だけでもいいのでここでしっかり覚えましょう。

左の奥側から紹介します。

「かはく」で並ぶ4つの角竜の頭

スティラノサウルス(Styracosaurus)

画像: スティラノサウルス(Styracosaurus)

白亜紀後期の(約7500万年前)カナダで発見されたセントロサウス亜科の恐竜で、名前の意味は「スパイクのトカゲ」です。フリルがギザギザしてますね。

他と比べて頭が小さいですよね? 実は展示されてるこの子は子どもで、大人になると鼻の上のツノが伸び長いツノになり、フリルのふちからびよーん2〜3対の長いスパイク(角)が伸びて相当かっこよくなります。全長は5.5mにも。

〝植物食で中型のかっこいい代表〟とも言える、フリルを持った恐竜です。

パキリノサウルス(Pachyrhinosaurus)

画像: パキリノサウルス(Pachyrhinosaurus)

白亜紀後期(約7200万年前)のセントロサウス亜科の植物食恐竜で、アメリカなどから発見されています。

鼻の上の大きなこぶのようなでっぱりが特徴的で、名前の意味は「分厚い鼻を持つトカゲ」です。ほにゅうるいのサイのような長大なケラチンでツノを支える土台にしていたわけではなく、骨質のこぶを一定の厚さのケラチンで覆っていたと考えられます。

フリルの真ん中の短めの突起と外側に伸びる長めの突起があるのも特徴です。

なんと! パキリノサウルスは映画の主人公にも選ばれたことがあるんです。とんねるずの木梨憲武さんがパキリノサウルスの吹き替えをやられている作品です。

その名も…

『ウォーキング with ダイナソー』(2013)!

画像: 映画『ウォーキング with ダイナソー』予告編 youtu.be

映画『ウォーキング with ダイナソー』予告編

youtu.be

パキリノサウルス好きは、有名なトリケラトプスを差し置いて主人公になったことがあるんだぞと大声で自慢しましょう。主人公はさすがにすごいです。

続いて…

アンキケラトプス(Anchiceratops)

画像: アンキケラトプス(Anchiceratops)

白亜紀後期(約6700万年前)のカナダで発見されたカスモサウルス亜科の植物食恐竜です。全長は約6m。

名前の意味は、「中くらいのツノのある顔」で、中くらいとはえりかざりのことです。

鼻先にはツノ、目の上の2本のツノがあるので見た目は一見トリケラトプスに似たように思えますが、トリケラトプスのようにフリルが丸っこい感じではなく長いフリルで、穴が空いています。フリルの周りには三角の突起が並んでギザギザしてて強そうです。

水辺に暮らしていて水中を泳いでいたのではないかと考えられています。

先程紹介したのが映画の主役張ったというインパクトがあるパキリノサウルスだったので、もっとアンキケラトプスのすごいところを紹介したいのですがなかなか難しいのでここはトリケラトプスと比べてあげるといいですね。

カスモサウルス(Casmosaurus)

画像: カスモサウルス(Casmosaurus)

白亜紀後期(約7500万年前)のアメリカに生息していたカスモサウルス亜科の植物食恐竜です。全長は約7m。

名前の意味は、「広く開いたトカゲ」です。何とこの子は皮膚の痕も発見されているんです!(拍手)

目の上のツノは特に発達していなく、フリルの後縁に曲線がなく真っ直ぐな感じで、上から頭骨を見ると縦長の二等辺三角形かのようですね。

まとめ

いかがだったでしょうか。それぞれ違いがあり覚えられたのではないでしょうか。

セントロサウス亜科、カスモサウルス亜科などと難しい言葉をさりげなく入れてみましたが、角竜はセントロサウス亜科とカスモサウルス亜科の2グループに分かれます。

何が違ってグループ分けされているのか調べてみると面白いですね。では、「かはく」でのデートうまくいったらぜひ教えてください。

画像: ポケカ開封をする生田晴香

ポケカ開封をする生田晴香

ではまた!

画像: 国立科学博物館(通称:かはく)で見逃しがち!? な恐竜たちをご紹介

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

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前回の「生田晴香、恐竜と生きる」はこちら

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