こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。日本全国にも世界にも色々な博物館がありいろいろな恐竜が展示されているわけですが、その中での恐竜の好きなポーズはありますか? 実はお気に入りの復元骨格があったのですが、そこが復元を変えたいみたいなんです。最後まで追って見届けたいと思います。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

時代と共に変わる恐竜復元図

画像1: 時代と共に変わる恐竜復元図

昔の恐竜復元は、しっぽを引きずるゴジラみたいな復元だったのではないか?と考えられていました。

画像2: 時代と共に変わる恐竜復元図

時には、竜脚類は大きいし重いだろうからお腹を引きずっている復元図なんかも。どうやって歩くんだ感満載で面白いですよね。(当時は真面目に考えられたであろうに)

中生代の生きている恐竜を誰もみたことがなく、化石でしかどんな歩き方や姿勢をしていたか予想するしかないので、新しい発見があり論文が出るたびにどんどん復元が変わっていきます。

画像3: 時代と共に変わる恐竜復元図

今ではしっぽは引きずらず、頭としっぽがやじろべいみたいにうまくバランスのとれた復元が当たり前の世界です。

なかなか見れないゴジラ立ち恐竜

画像: フィギュアで解説展示

フィギュアで解説展示

昔と違い、今では恐竜展にゴジラ立ちの恐竜復元全身骨格は見たことがありません。パネルやフィギュアなどはあっても、今ではゴジラ立ち復元の全身骨格を見ることはなかなか…

画像: なかなか見れないゴジラ立ち恐竜

昔ながらのゴジラ立ち復元の恐竜も見たくないですか? 恐竜公園ではよくあるのでどこでも見れるのですが、骨の状態で見たいですよね?!

わざわざ昔の復元に戻してくれ!というわけではなく、今残っている貴重な昔ながらのゴジラ立ち復元を残しておいてもいいのでは?という願望です。(レトロな博物館的な)

画像: チンタオサウルス

チンタオサウルス

関東の博物館でもあるか探したのですが、「神奈川県立生命の星・地球博物館」の入口にあるチンタオサルウスはしっぽが地面に向かってますが、起き上がるポーズをしていて自然にそうなっていているのでゴジラ立ちとは違います。

これは本当に完全に個人的な好みなのですが、この気持ちわかる恐竜マニア結構いました(生田調べ)。

ですが東日本にしか住んだことがない人だとなかなか見る機会がなくて、恐竜研究の歴史も感じたいし見たい!ってなるんですよね。

そこでなんと! それなら西へ行けばいいということが発覚しました。

大阪より西へ

画像1: 大阪より西へ

大阪にある「大阪市立自然史博物館」にはいるんです。ゴジラ立ちした恐竜が! しかも2体!

アロサウルスとステゴサウルスです。どちらも中生代ジュラ紀アメリカに生息していた恐竜です。

アロサウルスにステゴサウルスのスパイクが刺さったような穴がある個体が見つかっているので、この2つの恐竜は戦っていたのではないかと考えられています。いい組み合わせですね!

普段は国立科学博物館や福井県立恐竜博物館で最新のポーズをした恐竜を見なれているからか、かなりのレアさを感じてしまいます。

レトロ感があっていいなぁといつまでも見てられますね。しかも、解説まで古いんです。絶滅危惧種くらいの勢いですね。

画像2: 大阪より西へ

そんな大阪市立自然史博物館ですが、どうやら新しく変えたいみたいなんです。

新復元の為募金募集

前身となる大阪市立自然科学博物館から移転、改組して1974年に大阪市東住吉区長居に開館し、半世紀に近く皆様とともに発展している自然史博物館です。
博物館が将来に向け、さらに発展していくために、皆様のご支援をおねがいいたします。

大阪市立自然史博物館のアロサウルス復元骨格は、1974年の開館時に、ユタ大学自然史博物館の復元骨格の複製品として導入されたものです。しかし、そこから半世紀近い間の古生物学の進展は骨をつなぐ筋肉の付き方、コンピューターによる動き方のシミュレーションなどにより画期的に変化しています。自然史博物館では、同じ生物の復元でも研究によりこれだけ姿を変えることを展示するため、現有の復元模型に加えて新しい復元を追加するための寄附を募っています。恐竜研究が、現在も発展し続けることを伝えていければと思います。

とどのつまり、ゴジラ立ちを卒業し新しいポーズにしたいと、アロサウルスの新復元骨格導入に対する寄附金の募集を始められたそうです。

目標額は1,000万円です。

目標額を超えたらアロサウルスだけ変わってしまいます。東日本に住んでる人間からしてみるとレアなので、復元の解説パネルを入れておいてアロサウルスはそのままでいてほしいというのが個人的な本音です。

新しい復元を希望する人もいるでしょう。そういう方は寄付をすればするだけ早く新復元になります。寄付先ホームページに記載されているのでチェックしてみてください。

ちなみに、、、

日本で初めて恐竜の全身骨格が展示された国立科学博物館のアロサウルスもゴジラ立ちからリニューアルし、豊橋市自然史博物館のアロサウルスも元々ゴジラ立ちだったのですが、平成20年度には新しい復元となりました。

もし大阪市立自然史博物館も新復元になってしまったら…

安心してください、実は日本には他にもゴジラ立ちアロサウルス はいるんです!

その名も…「奥出雲多根自然博物館」です!
島根県にある泊まれる博物館です。こちらもいつ復元がどうなるかわからないので、今のうちに泊まりに行きましょう。

画像: 新復元の為募金募集

今回は、完全に自分好みになればいいのにというコラムでした。では!

画像: レアな姿 〝ゴジラ立ち〟アロサウルス、絶滅の危機!?

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

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前回の「生田晴香、恐竜と生きる」はこちら

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