ROLEX
世界でもっともポピュラーな腕時計ブランド・ROLEX(ロレックス)。高級時計の代名詞といっても過言ではないが、その歴史は1905年の創業から100年余りと意外と短い。その間の偉業は数知れないが、高い防水性を実現した「オイスターケース」、自動巻ローター「パーペチュアル」の技術は、新興ブランドであったROLEXを不動の地位に押し上げた。
手巻きデイトナの最終モデル・Ref.6263
いつかは欲しい腕時計No.1といっても過言ではない1本、ロレックス・デイトナ。これまで当連載では、第一世代のデイトナから、オイスターフレックスブレスレット採用モデル、イエローゴールド(ロレゾール)モデルなど、多数のデイトナコレクションをご紹介してきた。(詳細はこちら)
今回ご紹介するのは、ポール・ニューマン氏が愛用していたことでも知られる手巻きデイトナの最終モデル Ref.6263。
アンティークロレックスの中でも不動の人気を誇るコレクター垂涎の1本である。
(ポール・ニューマン着用モデルは2020年のオークションにて約5億7千万円で落札)
さて、「Ref.6263」と一口に言っても、現在市場に出回っているモデルには個体差が存在する。この個体差によって同モデルでも価格には大きな差が生まれるのだ。その個体差とは「オリジナルのパーツが残っているかどうか」である。
では本モデルを見ていこう。まずは文字盤だ。
本モデルには“ビッグデイトナ”の所以となった大きな「DAYTONA」の文字がはっきりと見てとれ、6時位置下部には「σ(シグマ)マーク」が印字されている。これはDAYTONAの文字が入るようになった頃の初期ダイヤルであり、文字盤はオリジナルだということが分かる。※「σ」マークは文字盤に貴金属が使われてることを示す表記。
次はプッシャー。
過去にオーバーホールに出していると、消耗品であるプッシャーは交換されてしまっていることがほとんど。交換品のプッシャーは、円柱部分に溝が入っているモノになるのだが、本モデルのプッシャーは溝なし。つまりオリジナルの状態である。ここが残ってるだけでも時計の価値はかなり高くなる。
最後がベゼル。
オリジナルのベゼルは、3時位置の「UNITS PER HOUR」の「S」が反転した「Z」のような形状になっているのだが……本モデルのベゼルは残念ながら交換されてしまっており普通の「S」になっている。(数字の書体などで見分けることもできる)
とはいえ、ロレックスの正規パーツに変わりはなく、機能性もまったく同じなのでそこはご安心いただきたい。
本モデルは1974年前後に販売されたものでアンティークの1本だ。インデックスにあるドットの夜光や、針先の夜光も綺麗に焼けていて、アンティークとしては最高の仕上がりといえるだろう。
ケースコンディションも非常に良好で、使用していればだんだんと削れていくような部分もしっかりとエッジが残っている。
気になる価格はというと、1380万円である。
本モデルはベゼルが交換済みだったためこの価格だが、もしすべてオリジナルで残っていれば1500万は優に超えてくるだろう。
それほどまでに価値があり、それだけ出しても欲しいと思う人は世界中にいる1本。もし探していたという方は、ムーンフェイズ銀座店にお急ぎを。貴重な1本との出会いをぜひ楽しんでほしい。
ROLEX
ビッグデイトナ Ref.6263
品番:6263
素材:ステンレススチール
サイズ:縦37㎜×横37㎜
防水:-
ムーブメント:手巻き
文字盤:ブラック
販売価格:13,800,000円(税込)
※アンティーク(1974年前後)
【付属品】
外箱、内箱、メーカー修理明細書(1998年6月)、コマ二つ等が付属
※価格は2022年6月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
ロレックス・デイトナのなかでも、このクラスを購入する方は相当なマニアかと思います。ただ、マニアも納得するコンディションを保った個体が今回の1本です。
Ref.6263自体はあっても大体パーツが変わってしまっているものが多いんですよね。これだけオリジナル要素が残っていて、なおかつ良個体というのはなかなか出会えません。ぜひ実物を見にご来店いただければ幸いです。
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://moon-phase.jp/ |