フォーマルからインフォーマルまで、自身のこだわりを移す鏡として選ばれる腕時計の数々。ここではブランド腕時計専門店・MOON PHASE(ムーンフェイズ)が最新モデルからアンティークまで、見る者の感性を刺激する1本をセレクト。今回はジャガー・ルクルトの技術力を余すことなく発揮した1本。『デュオメトル カンティエーム・ルネール』をご紹介しよう。

JAEGER-LECOULTRE
1833年、スイスのジュラ山脈に位置するジュウ渓谷に小さな工房として生まれたのが歴史の始まり。さまざまな技術を持つ職人たちが、ひとつ屋根の下で切磋琢磨しながら技を寄せ合い、1本の時計を製造。1937年には『ジャガー・ルクルト』としてブランドが正式に立ち上がり、今に至る。デザインから組み立て、装飾に至るまで、すべてをマニファクチュールで行うブランドであり、その高い技術力は時計界や多くの職人たちに影響を与えている。

1つの時計に2つの鼓動

マニファクチュールブランドとして時計ファンの支持も厚いスイスの時計ブランド「ジャガー・ルクルト」。これまで当連載では、反転式ケースの『レベルソ』や、ダイバーズモデルの『ポラリス』といった時計をご紹介してきた。

今回は、同ブランドが1881年に開発した「キャリバー19/20RMSMI」を活かし、新たなコレクションとして昇華させたモデル。「デュオメトル」コレクションから、『カンティエーム・ルネール』をご紹介しよう。

(備考)
本モデルの「カンティエーム」とはフランス語で「カレンダー」のこと。「ルネール」とはフランス語で「月の〜」という意味である。

画像: デュオメトル カンティエーム・ルネール

デュオメトル カンティエーム・ルネール

まず、原型となった「キャリバー19/20RMSMI」はどういったものなのか?

「19/20RMSMI」は2つの香箱(こうばこ)と2つの独立した輪列(りんれつ)をもったキャリバーだ。「香箱」とは機械式時計の動力源となるゼンマイを収めた箱(歯車)のこと。「輪列」とは、ゼンマイの動力を針に伝達するための歯車の連なりで、いわば動力の道のようなものだ。(一般的な時計は香箱も輪列もひとつ)

1つ目の輪列は複雑機構を、2つ目の輪列は正確な時計機能を維持するためにある。それぞれの動力は1つの調速機構によって統合され完璧な調和を生み出している。この仕組みのことをジャガー・ルクルトでは「デュアルウイング」という。

1881年に生まれたこの機構に現代の技術を融合させ誕生したのが、今回ご紹介する『デュオメトル』コレクションだ。

画像: 裏側上部に2つ配置されているのが香箱だ

裏側上部に2つ配置されているのが香箱だ

時計の裏を見ると2つの香箱が備わっているのが分かる。本モデルにおいての輪列の役割は1つが機械式時計の心臓部を動かすテン輪専用。もう1つが各機能用(時・分、センターセコンド、1/6秒針、ムーンフェイズ、日付)だ。

先に裏側をお見せしたが、表を見ると本モデルの複雑さがよくわかる。
文字盤右側には時・分を表すダイヤル、左側にはムーンフェイズ。その外周にはポインターデイト(日付表示)を配置。ふたつの大きなダイヤルに挟まれるよう配置されているのは、1秒1回転(針の刻みは1/6単位で動作)の「セコンド・フドロワイヤント」だ。

画像1: ジャガー・ルクルト デュオメトル カンティエーム・ルネール「腕に巻く芸術品」【今週の逸本 Vol.186】
画像2: ジャガー・ルクルト デュオメトル カンティエーム・ルネール「腕に巻く芸術品」【今週の逸本 Vol.186】

2つの香箱の動力は文字盤の左右下部にある2つのインジケーターで確認可能。それぞれ50時間のパワーリザーブを備えている。(パワーリザーブ部分のスケルトンは限定モデルのみの仕様)

文字盤を横から見ると、多層になっているのがよく分かる。文字盤の白地部分の質感も、まるで陶器を思わせるようなものになっておりとてもラグジュアリーだ。(定価は700万超えなので当たり前だが……)

単なるドレスウォッチではなく、腕時計自体を芸術品として魅せることのできる1本。いつかこんなモデルを腕に巻いてみたいものである。

JAEGER-LECOULTRE
デュオメトル
カンティエーム・ルネール
品番:Q6042522
素材:ピンクゴールド
サイズ:縦42㎜×横42㎜
防水:日常生活防水
ムーブメント:手巻き
文字盤:スケルトン
販売価格:3,080,000円(税込)※国内正規USED品
参考定価:7,436,000円
【付属品】
外箱、内箱、取扱説明書、国内正規保証書(2017年10月)、工具等が付属
※価格は2023年2月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

ジャガー・ルクルトの『デュオメトル』は、同ブランドが培ってきた技術力の結晶です。
車の世界で技術や夢を見せるのがコンセプトカーなら、こちらはコンセプトウォッチといったところでしょうか。もちろん展示用などではなく、この時計は市販されているものですのでご安心ください(笑)

さて、みなさんは本モデルのどこに注目するでしょうか。私は前面のスケルトン部分に目がいきました。この右側の窓からは、リューズと連動して動くゼンマイを見ることができます。

そしてムーブメントの見せ方がとても上手いシースルーバックにも注目です。スケルトンの時計は珍しくないのですが、ムーブメントが見られると思いきや大きなローターでほとんど見えなかった、なんてことはありませんか?

本モデルのムーブメントは、内部の動きを隙間から見せつつも“見せすぎない”構造になっています。これが男心をくすぐるんです(笑)

これは現物で実際に見ていただきたいところ。機会があればぜひご来店くださいませ。

所在地東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F
TEL03-5250-7272
営業時間11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで)
定休日水曜日
公式サイトhttps://moon-phase.jp/
【MOON PHASE(ムーンフェイズ)銀座】

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