ROLEX
世界でもっともポピュラーな腕時計ブランド・ROLEX(ロレックス)。高級時計の代名詞といっても過言ではないが、その歴史は1905年の創業から100年余りと意外と短い。その間の偉業は数知れないが、高い防水性を実現した「オイスターケース」、自動巻ローター「パーペチュアル」の技術は、新興ブランドであったROLEXを不動の地位に押し上げた。
まるでキャンディのよう。見た目もかわいいロリポップダイヤル
1953年にロレックス初のダイバーズウォッチとして登場した「サブマリーナー」。その人気は今日に至るまで衰えることなく、ロレックス・ダイバーズウォッチのフラッグシップモデルとして絶大な人気を誇っている。
そのデザインは初期から大きく変わってはいないが、歴史の長いシリーズだけあって同品番でも細部が異なるモデルが多数存在する。
連載200回目となる今回ご紹介するのは、サブマリーナーのなかでも甘〜い(?)モデル。『サブマリーナー Ref.5513』のバリエーション違いのひとつ、通称『ロリポップ』だ。
「ロリポップ」とは棒付きキャンディのこと。それがなぜ時計の愛称として使われているのか? その理由は本モデルの文字盤にある。
サブマリーナーのデザインコードでもある「ドットインデックス」だが、本モデルの表示をよく見ていただきたい。外周の目盛りとドットが繋がっていて、まるでキャンディのように見えないだろうか?
このインデックス形状が「ロリポップ」と称される所以だ。
本モデルは1979年頃の1本。70年代後半から80年代にかけてのサブマリーナーは、フチなしでドットが大きい「マキシダイヤル」と呼ばれるダイヤルが使われており、「ロリポップ」はそのバリエーションのなかのひとつである。
ではその他の部分も見ていこう。
本モデルはヴィンテージロレックスとなるため、いまでは見ることのできないポイントが多数ある。
まずは文字盤6時位置にある「SWISS-T< 25」の印字。これはスイスメイドで、夜光塗料にトリチウム(1999年に廃止)が使われたことを示す記載だ。
風防にはプラスチックが使われており、横から見るとプラスチック風防特有のカーブ形状を見ることができる。
ラグ横にはブレスレットを取り付けるバネ棒用の穴が空いており、これもヴィンテージロレックスならではのポイントである。
装着されているブレスレットのクラスプコード(製造年度判別用のコード)は「VD」となっており、1979年頃に製造されたことを示している。つまり、ブレスレットは当時のものが装着されているわけだ。
バックル部の模様にも注目したい。後年のものはロック部の表面に溝があるのだが、本モデルは溝なしとなっている。こうした細かな違いは、モデルチェンジを多く繰り返してきたロングセラーモデルならではの楽しみといえる。
針とベゼルのルミナスポイントはメーカーメンテナンス時に交換されており、1979年当時のものではない。そのため、同じロリポップの中でも価格は控えめとなっている。気軽にヴィンテージロレックス&ロリポップを楽しみたいという方には最適な1本といえるだろう。
ROLEX
サブマリーナー
ロリポップ
品番:5513
素材:ステンレススチール
サイズ:縦40㎜×横40㎜
防水:─
ムーブメント:自動巻き
文字盤:ブラック
販売価格:1,780,000円(税込)
※ヴィンテージ
【付属品】
なし
※価格は2023年5月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
サブマリーナーはスポーツロレックスであり、そもそもがとても堅牢に作られております。そのため、ヴィンテージであっても現行品に近い使用感で使えるのが特徴です。つまりヴィンテージ入門にはもってこいなんですね。また、同じ品番のものでも年代によって細部に違いがあったりするので、時計選びも楽しいです。
アンティーク/ヴィンテージは一期一会ですから、気に入ったものは確保しないともう二度と手に入らない……なんてこともございます。今回ご紹介しているモデルが気に入ったのであれば、ぜひお店で実機を見てみてください!
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://moon-phase.jp/ |