プロの大会から個人の趣味まで、さまざまな展開を広げるトライアスロン
トライアスロンは、スイム・バイク・ランの3競技を同時にこなす耐久レース。1974年、アメリカのサンディエゴにて初めて世界大会が実施され、1981年に島根県にて日本で初開催された比較的新しいスポーツだ。2000年のシドニーオリンピックにてオリンピック正式種目となり、来年2020年東京オリンピックでは新種目として男女混同リレーも実施され、注目を集めている。
トライアスロンはレースによって距離が異なり、その種類もさまざま。代表的なものとして挙げられるのが、オリンピックや多くの大会で採用されている「オリンピック・ディスタンス」とトライアストンの花形「アイアンマン」だ。
「オリンピック・ディスタンス」は、スイム/1.5km、バイク/40km、ラン/10km。短い距離からトライすることができ、多くの愛好家がこのレースに挑戦している。「アイアンマン」は、スイム/3.8km、バイク/180km、ラン/42.195km。通称“鉄人レース”とも呼ばれ、その競技内容と耐久時間から過酷なイメージを持っている人が多いだろう。
そのイメージと相反して、働き盛りとも言われている経営者やビジネスマンが趣味として挑戦しているという。なぜ多くのビジネスマンに選ばれているのか。その魅力に迫るべく、トライアスロンショップ・スクール・大会を運営している「ATHLONIA(アスロニア)」を訪ねた。
働き盛りのビジネスマンが挑戦する、トライアスロンの魅力とは?
今回話を伺ったのが、アスロニアの蒔田店長。トライアスロン歴15年、出場大会の経験は40回以上に達する。トライアスロンをはじめたきっかけは、30歳を節目に自身の健康管理と将来のために、多様性があり、周りがあまりやっていない競技にチャレンジしたいと思い偶然出会ったのがトライアスロンだったというのがきっかけ。趣味としてはじめたトライアスロンだったが、その魅力にのめり込みいつしか仕事として携わりたいと思うようになり、アスロニアにて店長を勤めるまでに至るトライアスロンの大ベテランだ。
──トライアスロンの魅力・運動効果・メンタルへの効果などをお聞かせください。
蒔田店長:トライアスロンの魅力は、兎にも角にも「達成感」です。自然を相手にするスポーツで、ここまで身近に自然を感じながら満喫できるスポーツは珍しいと思います。海・湖・川を泳ぎ、山あり谷ありその地域の地形を活かしたコースをバイクで走り、風を感じながら走ることで、自然と向き合うことができる素晴らしいスポーツです。
競技の過酷さから軽い気持ちで完走はできない点と、練習や機材を揃えるのも時間がかかるという点より、努力がいる分生半可な気持ちでは望めないため、ゴールしたときの達成感はどのスポーツにも耐え難いものがあると思います。
──普段の生活に影響をもたらすことは?
まず、トライアスロンを完走するにはある程度練習を積まないと完走できないため、大切なことは“練習時間を捻出すること”だと思います。時間を捻出するために、生活習慣や食生活などを意識するようになります。仕事の合間にトレーニングができないか、疲労回復をするためにはどのような食生活をしたら良いか、など日常のサイクルを見直すようになります。その結果、トライアロンをすることで人生がより豊かになる感覚が味わえると思います。