主演はアカデミー賞俳優のマット・デイモンとクリスチャン・ベイル(初共演)。
1966年ル・マン。常勝軍団フェラーリに挑戦した米国フォードの姿を描く意欲作
本作は、1966年に開催されたル・マン24時間耐久レースにおいて、それまで6連覇を果たしていた常勝フェラーリに挑戦し、初優勝を遂げた米国フォードモーターの偉業を題材とした、実話ベースの作品である。(1966年のレースでは、優勝しただけでなく、なんと1-3位を独占。その後フォードは1966-1969年に渡って4連覇を達成)
現地時間2019年9月5日より開催された北米最大の映画祭、第44回トロント国際映画祭にて、ワールド・プレミア(現地時間9日)および記者会見(現地時間10日)が行われたが、すでに多くのメディアからの絶賛を集め、今年の賞レースの大本命の一つと目されている。
本作に対し、アメリカの大手メディア、ウォール・ストリート・ジャーナルも「全編を通してスリル満点。退屈なシーンは一瞬たりと無い」と絶賛。エンターテイメント・ウィークリーでも「主人公2人の人間ドラマが非常にうまくまとめられており、脚本に非の打ち所がない」など、高評価を下している。
記者会見に出席したクリスチャン・ベイルは「喧嘩をしてもなお、お互いを認め合っている、主人公2人の“友情”の描き方。そして、個性的で情熱溢れる人間性にとても惹かれたよ」と語ったが、その言葉通り、フォードからル・マン優勝という実現困難なミッションを受けたカー・エンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)と、彼が白羽の矢を立てた英国人レーサー ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)の、二人の強く激しい友情と情熱が本作の大きな魅力の一つになっているとのことだ。(まだ本作を観られていないので、そういうことらしい、としか今は言えない・・・)
24時間、昼夜を通して行われる厳しすぎる耐久レース。ここで勝利をあげるには、優れた車と優れたレーシングドライバー、そして予測不可能な数々のトラブルを回避または解決する優れたエンジニアリングスタッフが必要だ。レースは24時間かもしれないが、そのレースに挑むまでにも多くの問題解決や創意工夫、厳しいトレーニングが課せられる。
そんな苦難を乗り越えることができたとして、フォードが立ち向かわねばならないのは、フェラーリ創業者である総帥エンツォ・フェラーリ率いるフェラーリ社。およそ気が遠くなりそうなほど困難なミッション。まさしく不可能に挑戦した男たちの熱いドラマがそこにあったのだ。
ここでクイズ。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ル・マン24時間レース#/media/ファイル%3ALeMans_PitStop2.JPG
2019年開催のル・マン24時間レースで優勝したのはどこのメーカーでしょうか?
正解はトヨタでした!
第87回(2019)トヨタ(トヨタ・ガズー・レーシング)
ドライバー セバスチャン・ブエミ・中嶋一貴・フェルナンド・アロンソ
古き良き時代のル・マンを全身で感じ、咆哮するエンジンに肉体を委ねよ
ル・マン 24時間レース(ル・マンにじゅうよじかんレース、仏: 24 Heures du Mans )は、フランスのル・マン近郊で行われる四輪耐久レースである。24時間でのサーキット周回数を競う。主催はフランス西部自動車クラブ(ACO)で世界耐久選手権 (WEC) の1戦でもある。ル・マン24時間耐久レースと記されることもある。
1923年に「ラッジウィットワース杯24時間耐久グランプリ (Grand Prix d'Endurance de 24 Heures "Coupes Rudge-Whitworth")」として初開催された歴史あるレースのひとつで、フォーミュラ1のモナコグランプリとアメリカのインディ500と並び「世界三大レース」と呼ばれる。またデイトナ24時間レース、スパ・フランコルシャン24時間レースとともに「世界三大耐久レース」とも呼ばれる。そのため、世界中の耐久レースに大きな影響を与えており、ル・マン・シリーズ (LMS) や世界耐久選手権 (WEC) の車両規定はル・マンのものに準じている。
昨今の若者には、車好きとかレース好きという向きは少ないかもしれないが、それでも大排気量エンジンが爆音を轟かせ、車体を震わせるように駆け抜けるモンスターマシンの姿をみれば、興奮してカラダが熱くなることは請け合い。さらに、1966年時点で無敵と目されていたフェラーリに挑戦するフォードの試みを知れば、どんな怠惰な人間でも“やる気スイッチ”が入るはずだ。
不可能を可能にしようと、常識や大人の了見に必死に抗う男たちの不屈の姿勢を劇場の大画面で味わえば、明るい街中に戻った時にはあなたのハートも燃料満タン、今すぐにでも全力疾走したくなるほど気合が入っているにちがいない。(いや絶対そうなるだろう!)
実話ベースのこの映画、成功を夢見る者なら絶対に見逃せない。
僕?絶対観ますよ。もちろん。
小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。
ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。