連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部
『こぶりな恐竜展』
神奈川・横浜の赤レンガ倉庫1号館の2階スペースで、『Gr8!こぶりな恐竜展』が2021年9月4日(土)から2021年10月10日(日)まで開催されます。
『Gr8!こぶりな恐竜展』は、ストリートアートと恐竜がコラボしたイベントです。恐竜のストリートアートを描いてくれているのが、アーティストYOICIROさん。
YOICIROさんは、安室奈美恵さんのアルバムプロモーション、 HYDEさん、 Kis-My-Ft2さん、 MAN WITH A MISSIONさんなどのジャケットをライブペイントで描き上げたり…と(おっと長くなりそうです…)プロフィール(画像)をご覧いただけると一目瞭然ですが、かなりの有名アーティストさんとコラボされていることがわかります!
恐竜の監修には、神流町恐竜センター協力の下、学芸員の田中望羽さん、北海道大学総合博物館教授の小林快次さんという錚々たる豪華メンバーとなっています。
水辺に生きた恐竜の紹介に始まり、植物の進化にあわせて適応進化を続けた植物食恐竜たち、ティラノサウルスの特殊化した生態、白亜紀の捕食者と被食者の関係性、恐竜から鳥への進化、恐竜研究の最前線まで、6つの章に分けて恐竜の魅力にじっくり迫ります。
というわけで、各章ごとにみていきましょう。
展示
第1章「恐竜時代の水辺」
モササウルスの歯にモササウルスに噛まれたであろうアーケロンの甲羅、そして恐竜スピノサウルスの歯がなんと触れちゃうのです!イラストの大きさと迫力がすごくて海の世界はどんな感じだったのか想像がしやすいですね。
第2章「植物食のスペシャリストたち」
アパトサウルスやエドモントサウルス、トリケラトプスなど有名どころの恐竜や胃石、食べていたであろう植物が展示されています。
ティラノサウルスに噛まれたであろうハドロサウルスの骨も!
アパトサウルスのバラされた足の一部に座るコーナーもありましたが、謎の面白さがありシュールな写真が撮れました。
自分の足でアパトサウルスの足を隠してしまったのは反省です。
そしてトリケラトプス頭骨は圧巻!流石です。
第3部「格闘化石」
ゴビ砂漠で発見されたヴェロキラプトルとプロトケラトプスがなんと!絡み合ったまま化石になっているんです!
これは一体何があったんだ…?と、いつまでも無限に見てられますね。今回のメイン展示なのではないでしょうか。
ドロマエオサウルスやデイノニクスも絵や化石だったりオブジェだったりといろんなパターンがあり、目の保養レベルが限界を超えて眼球が溶けそうになりました。
どの角度から見ても異常なる悪魔的かわいさです。
第4章「肉食のスペシャリストティラノサウルス」
優れた嗅覚、立体視できる目と強靭な顎をもつ恐竜界の王者ティラノサウルスのスタン半身骨格!「主役はおれだ」と言わんばかりの迫力です。
“おれ”と書いたのは、ティラノサウルスは体型から2つのタイプに分けることができるのですが、重量型のティラノサウルスはメス、ほっそり型のティラノサウルスはオスと考えられる為、スタンはほっそりしているのでオスだと考えられています。(という説明もバッチリ表示してあるのでご安心を)
このデカさ、主人公感、思わずひれ伏してしまいますね。頭骨、大腿骨、前あし後ろあしの展示もあります。
第5章「恐竜から鳥へ」
羽毛を持っていた恐竜や始祖鳥、ハシボソカラス展示です。「恐竜はいつしか鳥へ進化した」ここでテリジノサウルスがどどーんと登場です。
テリジノサウルスの爪レプリカや、実物のオヴィラプトルの卵に触れます。
コンプソグナトゥスのこの小さなサイズ感、かわいい以外の何者でもありません。コンプソグナトゥス略してコンピーのこのサイズなら家で一緒に暮らせるのではないかとか夢膨らみますね。襲われそうですが。
第6章「恐竜の色の復元・研究の最前線」
恐竜の体の復元は羽毛化石からは可能となってきています。ジャケットと呼ばれる石膏に包まれた実物のティラノサウルスの大腿骨を展示し、 現在の恐竜研究の最前線を紹介してくれます。
なんと、色んなカラーのペンが用意してあり、パラサウロロフスとトリケラトプスを好きなように塗れるコーナーがあります。
ビニール手袋が用意してあり感染者対策をすごく気にかけてくれているのもいいですね。ある程度描かれたらスタッフの人が拭き取ってくれるみたいなので、もし空いていたらじっくり塗るのもいいですね。
まとめ
恐竜や恐竜に関係してくる生き物や植物も展示されていて、この展示会は比較的触れる化石が多いのも特徴です。
こんなに色々な化石が触れる機会なかなかないのでいっぱい触っておきましょう。(消毒はしっかりとどうぞ)
あと思ったのが、展示会名に「こぶりな」とありますが想像より全然ボリュームありました。見どころ満載です。
お土産には恐竜グッズの他にも実物の恐竜の歯もあったりして、何より横浜のみなとみらい自体が美しい景色なのでデートにもすごくオススメです。
元々恐竜自体がアート的ボディの生き物なのにさらにアートとコラボだなんて、最高と最高が組み合わさってより素晴らしいですね。平日は空いているのでオススメです。ぜひ期間内行かれてみてはいかがでしょうか。ではまた次回!
生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。