こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。あらゆる化石が発見され、いろんなことがわかってきてるのは化石ハンターがいるからこそ! 今回は、国立科学博物館で開催中の特別展『化石ハンター展 ~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~』についてレポートします。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

全体の内容

4月17日の「恐竜の日」は、アメリカ自然史博物館のロイ・チャップマン・アンドリュース(1884〜1960)ら調査隊がほにゅうるいや人類の起源を調査するためにゴビ砂漠へ向かい、結果的に恐竜の卵化石を発見した「北京を出発した日」です。

そのアンドリュースの中央アジア探検100周年を記念した特別展『化石ハンター展−ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣−』が、国立科学博物館(略してかはく)にて開催中なので行ってきました。

展示では、アンドリュースだけではなく、アンドリュースに大きな影響を受けた世界や日本の化石ハンターたちの活躍も!

さらに、氷河時代における哺乳類進化に関する「アウト・オブ・チベット」説についての紹介や、世界で初めて復元された超大型獣チベットケサイの全身骨格と実物大の生体モデルが展示されています。

画像: 全体の内容

未来の化石ハンターへのメッセージで締められた感動的な展示会の総合監修は、ほにゅうるい博士の木村由莉先生。

「もがいて、もがいて、古生物学者!! みんなが恐竜博士になれるわけじゃないから」の著者で、彼女もまたロイ・チャップマン・アンドリュースに憧れた1人でもあります。

イラストレーター ツク之助さんが描く木村先生のイラストが可愛いのですが、実物もとても可愛くて生田晴香も個人的に好きでご活躍を応援しています。若くしてかはくの総合監修とは…すごいとしか言いようがありません。(拍手)

また、音声ガイドナビゲーターには、声優の杉田智和さんと釘宮理恵さんという、アニメ「銀魂」コンビが出演します。いい組み合わせですね!

画像: 杉田智和さん

杉田智和さん

画像: 釘宮理恵さん

釘宮理恵さん

さあ、展示を見ていきましょう!

ロイ・チャップマン・アンドリュース

画像1: ロイ・チャップマン・アンドリュース
画像2: ロイ・チャップマン・アンドリュース

アンドリュースは、どのように活動して(時にはクジラの研究で日本にも来たりして…)「伝説の化石ハンター」と呼ばれるようになったのか。100年前の調査は、どのように位置情報を得て地形図を作成していたのか紹介されています。

画像3: ロイ・チャップマン・アンドリュース

位置情報には天体と時刻が利用されていたそうです。その頃は携帯やGPSがないのでうまく待ち合わせできないときは自動車で探し回ったりしたそうです。

画像4: ロイ・チャップマン・アンドリュース

1891年にはインドネシアのジャワ島でジャワ原人が発見され、1921年には北京で北京原人の歯が発見されていました。当時は人類の起源はアジアだと考えられていたので、アンドリュースら調査隊はアジアに人類の起源を探しに行ったわけです(現在では人類の起源はアフリカだというのが定説になってます)。

画像5: ロイ・チャップマン・アンドリュース

1922年自動車隊が道に迷っていたところ、赤い岩石からなる岩壁に恐竜の化石が露出していることに気付きました。この発掘地は夕日が当たるとまるで炎のように赤くなることから「炎の崖」と名付けられました。炎の崖、覚えておきましょう。

画像: プシッタコサウルス

プシッタコサウルス

画像: 卵

翌年にはさまざまな成長段階のプロトケラトプスや、恐竜の卵を発見。別の場所からはプシッタコサウルスの化石が発見されました。

画像: プロトケラトプス

プロトケラトプス

プロトケラトプス、ずらーっと展示されています。成長していくと骨はどうなっていくのか知れていいですね! ちなみに、プロトケラトプスの卵は柔らかかったそうで、柔らかい化石は残りにくいのでなかなか見つからないそうです。

画像6: ロイ・チャップマン・アンドリュース

日本の化石ハンターが発見した恐竜も展示されています。現代で活躍している化石ハンター小林快次博士の動画も流れているのでファン必見です。

「アウト・オブ・チベット」説

画像: 「アウト・オブ・チベット」説

現代の化石ハンター王暁鳴博士が2007年、チベット高原西部で発見したチベットケサイがきっかけとなって誕生したのが、アウト・オブ・チベット説。

すでに「第三の極圏」として機能していた鮮新世のチベット高原で、チベットケサイ、チベットユキヒョウなど生息していたほにゅうるいが寒冷環境に適応していき、氷河時代である更新世の到来とともにユーラシアの高緯度地域に広がっていったという説は、2011年にデンタオ博士らが提唱しました。

画像: チベットケサイ

チベットケサイ

チベットケサイは世界初の復元です。復元モデルはメスと幼体の親子(設定)、全身骨格はオス。

画像: キリマルラーメン/432 円(税込)

キリマルラーメン/432 円(税込)

お土産コーナーにチベットケサイがででん!とパッケージになった骨ラーメンが販売されてます。食べて発掘のロマンを口に広げましょう。

画像: 次に繋げる良い締め方でした。

次に繋げる良い締め方でした。

画像: 化石ハンターに憧れる生田晴香

化石ハンターに憧れる生田晴香

ロマンたっぷりの化石ハンター展。オススメです!

■開催概要
展覧会名:ロイ・チャップマン・アンドリュースの中央アジア探検100周年記念
特別展「化石ハンター展 〜ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣〜」
会場: 国立科学博物館
(〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20)
会期: 2022年7月16日(土)〜10月10日(月・祝)※会期等は変更になる場合も
開館時間: 9:00〜17:00 ※8月5日(金)〜14日(日)は9時〜18時
※入場は閉館時刻の30分前まで
休館日: 9月5日(月)、12日(月)、20日(火)、26日(月)
入場料: 一般・大学生2,000円、小中高生600円(税込)
入場方法:事前に公式サイトで日時指定予約が必要
公式サイト:https://kaseki.exhn.jp/

画像2: ロマン盛りだくさん! 化石ハンター展レポート@国立科学博物館

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

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前回の「生田晴香、恐竜と生きる」はこちら

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