タグ・ホイヤー カレラ キャリバー ホイヤー02T「美の共演」【今週の逸本 Vol.27】

レーシングウォッチ・カレラ

超高級ウォッチを展開する一方で、数十万円から入手できるエントリーウォッチも幅広く展開しているスイスの高級ブランド・タグホイヤー。社会人として、大人の男性としてまず1本時計が欲しい……というときに必ず選択肢にあがるのが同ブランドだろう。

そんなタグホイヤーのブランドネームを一躍世間に広めたのが、今回紹介するカレラシリーズだ。

「カレラ」とは、スペイン語やカタルーニャ語で「レース」や「走行」を意味する言葉。クルマ好きならポルシェ911 カレラが真っ先に浮かぶのでは？

カレラとは世界でもっとも危険なモーターレース「カレラ・パナメリカーナ」から取った名称であり、タグホイヤーのカレラも同レースにインスパイアされたもの。1963年に同ブランド初のクロノグラフとして誕生して以来、さまざまなモデルを展開してきた。

近年ではクロノグラフのないモデルもラインナップに加わっているが、レーシーなデザインに現代のファッション性が加わり、タグホイヤーといえばカレラ、とまで言われるほど人気を博しているシリーズである。

トゥールビヨンとの融合

今回セレクトしたモデルを紹介する前に、まず派生（というよりオリジナル？）モデルについて解説したい。

2016年のバーゼルワールドで発表され、その年の話題をさらったのがタグホイヤー キャリバー ホイヤー 02T トゥールビヨン（CA8Y.FC6377R5A）。その名のとおり、時計界3大複雑機構のひとつ「トゥールビヨン」を搭載したモデルである。

これまでトゥールビヨン搭載の時計としては、ブレゲ クラシック トゥールビヨンや、ロジェ・デュブイ エクスカリバー42 フライングトゥールビヨンなど、400万オーバー（定価はもっと上）の時計をご紹介してきたが、なんとこのホイヤー02シリーズは定価で200万円以下から手に入る。これまでのトゥールビヨン搭載時計の常識を覆す価格で登場したとんでもないモデルなのだ。

ゴージャスな兄貴分

そんなホイヤー 02T トゥールビヨンにはゴージャスすぎる兄貴分がいる。それが今回紹介する1本。ホワイトゴールドのベゼルに68個のバゲットダイヤモンドを配置したキャリバー ホイヤー 02T（CAR5A81.FC6377）だ。

トゥールビヨンにダイヤモンド、高価にならざるを得ないつくりであるものの、その定価は1,000万円以下と、同様の時計と比べればとても控えめ。

また、トゥールビヨンの時計にはクラシカルなものが多く、“それ”を強調するものが多いなかで、本モデルはブラックとシルバーを基調としたシンプルなクロノグラフとトゥールビヨンをさりげなく配置しており、非常に秀逸なデザインといえる。

これだけ宝石を使えば派手なジュエリーウォッチとして認識されそうなものだが、カレラの遺伝子かデザインの妙か……とてもスポーティな仕上がりとなっており、ふとした動きで輝くダイヤモンドが視線を集め、その奥に煌くトゥールビヨンが見るものを魅了してやまない。

文字通り、これぞ珠玉の逸本である。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

トゥールビヨン 、クロノグラフ、スケルトンのダイヤルなど、それぞれが絶妙に絡み合い、ラグジュアリースポーツウォッチとしてこれ以上ないくらいにバランスの取れた1本です。

これまでトゥールビヨン搭載の時計といえば、特別な日に身に着ける1本というイメージがありましたが、このスポーティな仕上がりを見ると、ホイヤー02Tは日常的に着けることを想定して作られたトゥールビヨンと言えるのではないでしょうか。

ただでさえスペシャルなトゥールビヨンにダイヤモンドですから、非常に珍しく目立つ1本となっております。これだけの要素でこのお値段は相当お安いです。

ご購入をお考えの方はお早めにご来店くださいませ。

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