ZENITH
1865年にスイス・ジュラ山脈にある「ル・ロックル」で誕生したマニファクチュールブランド。立ち上げたのは若干22歳の青年、ジョルジュ・ファーブル・ジャコ。彼は時計の製造に集中できる環境が整ったところに時計職人を集め、完璧な時計を製造することに注力した。社名を「天頂」を意味する「ZENITH」とし、理想が空の頂の星のごとく光り輝くよう星を幸運のシンボルとして掲げている。伝統を継承し、時計の技術革新も目指す。ゼニスはその両方に秀でたブランドである。
次世代ムーブメント エル・プリメロ21
50年以上に渡り、名だたるブランドの時計に搭載されてきたゼニスの名ムーブメント「エル・プリメロ」。
その最新作として2017年に登場した次世代ムーブメント「エル・プリメロ21」は、同社のフラッグシップモデルに搭載され、『デファイ エル・プリメロ21』としてシリーズ展開されている。
今回は、そんな同シリーズからメタルストラップを搭載した型式「95.9002.9004/78.M9000」をご紹介しよう。
時計を見てまず目に入るのは、スケルトン仕様のダイヤルだ。ここからエル・プリメロ21の構造をじっくりと見ることができる。本モデルには鮮やかなブルーのパーツが各所に使われており、その立体的な構造と相まって非常に美しい。
この次世代ムーブメント「エル・プリメロ21」は、1/100秒計測が可能なクロノグラフを備えている。「1/100秒」とは一般的なデジタルストップウォッチと同じであり、それを機械式時計で実現してしまうというから驚きだ。
1/100秒の計測は、先端が赤く塗られた細い針によって行う。2時位置のプッシャーを押すと、1秒一回転の速さで針が回転し、文字盤外周のリングで1/100秒を確認できる。
通常はリューズを時計周りに回すとゼンマイが巻かれるが、本モデルは時計周りに回すとクロノグラフが、反時計回りに回すと時計のゼンマイが巻かれる構造(時計本体は自動巻き)となっている。
つまり、時計本体とクロノグラフの動力は別になっているわけだ。文字盤上部にはパワーリザーブインジケーターがあるが、これは時計ではなくクロノグラフのものである。
見た目以上に軽くコンパクト
同じデファイ エル・プリメロ21でも、ケース素材はゴールドやカーボン、セラミックなど多彩だ。今回紹介しているモデルにはチタンを採用しており、ごつい見た目に反して非常に軽く作られている。
また、見た目に反して…という点ではケースサイズもそうだ。44㎜というサイズに躊躇してしまいそうになるが、ケースと一体型となったブレスレットのおかげでミリ数ほどの大きさは感じない。(シャツのカフスには収まらないが…)
各所にはゼニスのアイコンである星マークが散りばめられている。裏から除くローターも星型になっており、ムーブメントの美しさと相まって、ついつい時計を外して眺めてしまう魅力がある。
エル・プリメロは自他共に認める最高のムーブメント。その最新型を搭載したモデルとあって、時計としての信頼度は高く、その人気もかなりのもの。
純粋に良い時計が欲しいという方は、ゼニスのデファイ エル・プリメロ21を選んでおけばまず間違いないだろう。
ZENITH
デファイ エル プリメロ21
品番:95.9002.9004/78.M9000
素材:Ti(チタン)
サイズ:縦44㎜×横44㎜
防水:100M防水
ムーブメント:自動巻き
文字盤:スケルトン
販売価格:768,000円(税込)※USED
国内参考定価:1,562,000円
【付属品】
外箱、内箱、保証書(2018年12月)等が付属
※価格は2020年8月のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
当連載2回目の登場となるゼニスのエル・プリメロ。前回はザ・ローリング・ストーンズとのコラボ仕様で、搭載ムーブメントは一世代前のモデルでした。
そこからさらに進化したムーブメント「エル・プリメロ21」を搭載したのが今回のモデルです。
時計を見るとゼニスの熱意がひしひしと伝わってきます。ムーブメントもそうですが、全体の作りが非常に細かい。エル・プリメロファンはもちろん、初めての方も「これがゼニス……」と唸ってしまうこと間違いありません。
ぜひ一度じっくりと細部まで見ていただきたいモデルです。ただ、入荷してもすぐに売れてしまうんですよね……気になった方はお早めにどうぞ!
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://www.moon-phase.jp/ |