HARRY WINSTON
ニューヨークの宝石商の家庭に生まれたハリー・ウィンストンは、12歳のときとある店で見つけた緑色の石が2カラットのエメラルドであると見抜き25セントで購入。その後父親の店で800ドルで売ったという逸話があるほど確かな目を持っていた。彼は35歳でハリー・ウィンストン社をニューヨーク5番街に設立し、本格的に自身がデザインした宝飾品の販売を開始。一代で「キング・オブ・ダイヤモンド」と呼ばれるブランドに育て上げたハリーは、1989年に腕時計のデザインを開始。現在ではラグジュアリーウォッチから本格的なコンプリケーションウォッチまで展開している。
フェイスを飾る3つのレトログラード
宝飾ブランドとして確固たる地位を築き、そこで培ってきたセンスを腕時計にも落とし込んできたハリー・ウィンストン。生粋の時計ブランドにはない発想で生み出されるタイムピースの数々は時計ファンを唸らせてきた。
当連載では同ブランドの時計を過去にも紹介している。特殊合金ザリウムをつかったプロジェクトZシリーズや、スケルトンの文字盤と驚異的な薄さが目を引くミッドナイト・スケルトンなど、どれも非常に印象的なタイムピースである。
（▶︎▶︎過去に掲載したハリー・ウィンストンはこちら）
今回セレクトしたのもご多分に漏れず、一度見たら忘れられない1本。ハリー・ウィンストンのオーシャンコレクションから『オーシャンクロノグラフ トリプルレトログラード』をご紹介しよう。
オーシャンクロノグラフ トリプルレトログラード
レトログラードとは、始点から進んだ針が終点に達したとき一瞬で始点に戻る機構のこと。本モデルにはそれが3つ搭載されているのが最大の特徴で、フェイス部分を占める面積はダイヤルよりも大きい。
フェイス右側のレトログラードは30分計
下部のレトログラードは60秒計
左側に配置されたレトログラードは12時間計
フェイスの上部には少し小さめにダイヤルが配置されている
60秒計の中央には、同ブランドではおなじみの手裏剣型作動インジケーターが配置されている
クロノグラフはリューズの両サイドにあるプッシュボタンで操作する
配置されたレトログラードは右周りで、30分計・60秒計・12時間計となっており、時計を見るたびに違う表情が楽しめるようになっている。
ダイヤルはフェイスの上部に配置されており、まるで山間に昇る月のよう。非常に美しいデザインだ。
シースルーバックからは美しいムーブメントが楽しめる
ケースはホワイトゴールド。裏蓋には金証が刻印されている
時計自体の針に加え、レトログラードの針が3つもあるため時計の厚みがすごいのでは？と思う方もいるだろう。しかしご心配なく。針は重ならないように配置されているため、時計の厚みは抑えられている。（ほかオーシャンコレクションの厚みと同様）
時刻を見るためのツールとしてだけでなく、腕元で目を引くアクセサリーとしても優秀なハリー・ウィンストンのタイムピース。ラグジュアリーでありながらも落ち着いた腕時計が欲しい方には最適な1本と言えるだろう。
HARRY WINSTON
オーシャンクロノグラフ
トリプルレトログラード
品番：400/MCRA44W
素材：ホワイトゴールド
サイズ：縦40㎜×横40㎜
ムーブメント：自動巻き
文字盤：シルバー
販売価格：2,070,000円（税込）※USED
【付属品】
外箱、内箱、保証書（2012年1月）等が付属
※価格は2022年10月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
ハリー・ウィンストンが展開しているプロジェクトZシリーズに今回のモデルと同様のデザインのものがあります。かなりかっこよくて非常に人気が高いモデルでした。
本モデルでは、デザインは踏襲しながらもケース素材をホワイトゴールドにすることで、また違う印象の1本として仕上げています。ラグジュアリーでありながらもとても落ち着いた雰囲気があり、スーツスタイルに装着してもなんら違和感ありません。
洗練された大人の腕時計をお探しの方は、ぜひ手に取ってみてほしい1本です。
| 所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
|---|---|
| TEL | 03-5250-7272 |
| 営業時間 | 11:00〜19:00（日曜祝日〜18:00まで） |
| 定休日 | 水曜日 |
| 公式サイト | https://moon-phase.jp/ |
