自動車専門誌Motor Magazineスタッフが、2000万円越えスーパーカー取材で感じたあれこれを独自目線でご紹介。今回は、アウディのスポーツライン「RS」系の頂点に君臨する「R8」と、まるまる1日を過ごしてみた。どちらかと言えば地味系なイメージがあったのだけれど、付き合い始めると実に刺激的。しかも、居心地がいい。なんだかとっても、誰かと同じ時間と空間を分かち合いたくなる1台だ。(写真:永元秀和)
※本連載はMotor Magazine誌の取材余話です。

スーパーカーというジャンルを超越する、新たな特別感

画像: フロントボンネット下には、機内持ち込みサイズのトロリーを収納可能。シート後ろの226Lnの荷物置き場も重宝する。

フロントボンネット下には、機内持ち込みサイズのトロリーを収納可能。シート後ろの226Lnの荷物置き場も重宝する。

ところで、昨今のスーパーカーたちには、多様性とか多用性とかいうキーワードを掲げているモデルがずいぶんな勢いで増えているような気がする。

たとえば日本への導入が始まったばかりのマクラーレンGTなどは、そのさいたるものだろう。アグレッシブなスーパースポーツのフォルムはそのままに、ゆとりある最低地上高やゴルフバッグを積めるラゲッジスペースを備えている。

こうした実用性や快適性にも配慮したクルマづくりは、「スーパーカー」の世界観を着実に広げていく。もはやカタチやジャンルにすら、こだわる必要もない。

4枚ドアのセダンであれSUVであれ、熱い「ハート」をはじめとする最新のテクノロジーを贅沢に盛り込むことで、日常の中にあってなお異次元の走りを堪能できる。

そうした特別感の持ち主たちはもはや、「スーパーカー」を超越している。あまりにも贅沢なしつらえや装備、圧巻のプライスは、たとえるなら「スーパーステイタスカー」とでも呼ぶべきかもしれない。

2006年に初代がデビューした当初から快適性や日常性が高く評価されていたR8はおそらく、そんな特別感を纏ったスーパーカーたちの、先駆け的な存在だったのだろう。

まとめ。ふたりで乗ると、きっと楽しい。

画像: オプションながら電動機能調整式のバケットシートは、非常に座り心地が快適だった。疲労も少なそう。

オプションながら電動機能調整式のバケットシートは、非常に座り心地が快適だった。疲労も少なそう。

そういえば密着感たっぷりのラブラブ空間というあたりも、R8はやっぱりちょっとグライダーっぽいかもしれない。横並びと縦並びの違いはあるけれど、ふたりで乗るともっと楽しい……そんな雰囲気が共通している。とびきり「誰かと一緒に乗りたくなる」才能に、恵まれているような気がする。

「終わりなきウキウキワクワク」は、どうせなら誰かと、その感動を分かち合いたい。乗り心地の良さも、そんなモチベーションを高めてくれることだろう。

荒れた市街地ではさすがに、モンスター級マシンであることを窺わせるスパルタンな乗り味を感じさせることもある。けれど、しっかり整備された舗装路では圧倒的にしなやかで落ち着きがある。

いい意味で「乗用車感覚」。これはデートカーとしても、そうとうレベルが高い。

画像: まとめ。ふたりで乗ると、きっと楽しい。

まる1日乗ったら、今度は3日ほど乗り回したくなる。

3日乗り回したら、きっと1週間ほど旅に出たくなる。

そしてその先は……空だって気持ちよく飛んじゃいそう……なくらい。

大切な誰かさんとふたりで、日本の絶景の中をスイスイと「ソアリング」。そんな大人のほんわかドライブもまた、アウディR8にはきっと似合う。

アウディR8 クーペ V10パフォーマンス5.2FSI
クワトロ 主要諸元●全長×全幅×全高=4430×1940×1240mm/ホイールベース.=2650mm/車両重量=1670kg/乗車定員=2名●エンジン=V型10気筒DOHC/総排気量=5204cc/ボア×ストローク=83.0×92.0mm/圧縮比=8.6/最高出力=456kW(620ps)/8000rpm/最大トルク=580Nm/6600rpm/燃料・タンク容量=プレミアム・83L/トランスミッション=7速DCT/サスペンション形式=4輪ダブルウィッシュボーン/タイヤサイズ=前245/30ZR20・後305/30ZR20/ブレーキ=4輪Vディスク/ボディカラー=アスカリブルーM●最高速度=331km/h/0→100km/h加速=3.1秒/車両価格=30,10,000円

試乗車装着オプション【オプション価格... ...1,470,000円】..........ファインナッパレザースポーツシート(電動機能調整)210,000円、拡張デコラティブパネルグロスカーボン500,000円、ヘッドライニンウ アルカンターラ ダイヤモンドステッチング 400,000円、Bang & Olufsenサウンドシステム280,000円、セラミックブレーキ グロスレッド ブレーキキャリパー80,000円

画像: どこまでもふたりで。R8と「アステア」のシンクロニシティ

神原 久|Hisashi Kambara
Motor Magazine誌など自動車雑誌の編集者としてはや30年が経過。「寄り道」と「回り道」が好きで、自動車以外にも五輪写真集や美人アスリート本、外国人ジャーナリストの文化論的単行本など、さまざまなジャンルの媒体編集を担当。特技はバレエ。趣味はゴスペルとバドミントン、配信動画鑑賞。

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