ROLEX
世界でもっともポピュラーな腕時計ブランド・ROLEX(ロレックス)。高級時計の代名詞といっても過言ではないが、その歴史は1905年の創業から100年余りと意外と短い。その間の偉業は数知れないが、高い防水性を実現した「オイスターケース」、自動巻ローター「パーペチュアル」の技術は、新興ブランドであったROLEXを不動の地位に押し上げた。
エクスプローラーとエクスプローラーⅡ
ロレックスのラインナップには、オイスター パーペチュアルやチェリーニといったシンプルな機能のクラシックモデル、デイトナ、GMTマスターⅡ、シードゥエラー、ミルガウスといった使用シーンに特化させたプロフェッショナルモデルがある。
今回セレクトしたのはプロフェッショナルモデルの一員であるエクスプローラーⅡ。想定シーンは「探検」で、過酷な環境下でも正確な時刻が分かる視認性や耐久性が魅力の1本だ。
![画像: エクスプローラー www.moon-phase.jp](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783497/rc/2020/04/10/5799e16e3ef722aa7466d28c70a6e98a2cb69f4b_xlarge.jpg)
エクスプローラー
www.moon-phase.jp![画像: エクスプローラーⅡ www.moon-phase.jp](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783497/rc/2020/04/10/e15bb1f052038fb8919ffeefec97881f44a014a7_xlarge.jpg)
エクスプローラーⅡ
www.moon-phase.jpエクスプローラーにはシリーズとしてナンバリングのない通称"Ⅰ"と、Ⅱの2つのモデルがある。
1953年に「エクスプローラー」が発売され、1971年に日付表示、24時間目盛り入りベゼルなどの機能を加えた「エクスプローラーⅡ」がシリーズに追加された。
ⅠとⅡは一見してベゼルデザインや機能面の違いが目立つが、実は文字盤のカラー展開も異なっていて、Ⅰはブラックのみ、Ⅱはブラックとホワイトの2色展開となっている。
しかし、今回ご紹介するのはブラックでもホワイトでもないアイボリーの文字盤が特長的な1本。実はこれ「Ref.16550」として知られる非常にレアなモデルなのだ。
Ref.16550
アイボリーの文字盤を持つ「エクスプローラーⅡ Ref.16550」は、1984年から数年間しか製造(諸説あり)されておらず、いまやコレクターアイテムとしても有名だ。
とくに本モデルは写真を見ていただければお分かりの通り、経年変化による変色が加わり、アンティークとして非常に美しい装いとなっている。
特筆したいのは、すべてが当時のまま残っているということ。アンティークの時計ではこれが非常に重要なポイントで、メーカー修理やオーバーホールに出すと、オーナーの知らないうちに細かい部分が変更されてしまうことがあるのだ。
![画像: レアなアイボリーの文字盤に美しい経年変化が加わった1本](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783497/rc/2020/04/10/7aa7ba61fcd7faa81b23fa2b75a5d998e1f54cde_xlarge.jpg)
レアなアイボリーの文字盤に美しい経年変化が加わった1本
変更でもっとも多いのが夜光塗料である。
当時使われていたトリチウム夜光塗料は放射性物質として危険性を危惧する声が上がったことから、※ルミノバに変更された経緯があり、メーカー修理やオーバーホールに出すと有無を言わさずルミノバ夜光に変更されてしまっていたのだ。(もちろん人体に影響を与える量ではないのでトリチウムのままでも問題ない)
※ロレックスの現行モデルではクロマライトになっている
![画像: 文字盤下部に印字された「< 25 T」はトリチウム夜光塗料が使われていることを示している](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783497/rc/2020/04/10/45a98a2537615533302575c17af486bf0608a5f2_xlarge.jpg)
文字盤下部に印字された「< 25 T」はトリチウム夜光塗料が使われていることを示している
また、トリチウムでなくとも、夜光の発光量や各パーツの性能がメーカー基準を満たしていない場合は、どんなに美しい経年変化をしていようとも、メーカーとしては変更せざるを得ない。なかにはケース自体を丸ごと変更され、シリアルナンバーが変わってしまった……なんてこともあったとか。
そのため、将来的な資産として考えていたり、アンティークの価値を維持するためには、メーカー外での修理やオーバーホールが必要となるのだ。もちろん、ムーンフェイズ銀座店で修理やオーバーホールの対応も可能なので、アンティーク時計などを出す場合はぜひご利用いただきたい。
今は無きシングルバックル仕様
アイボリーの文字盤、トリチウム夜光塗料といった希少性の高いポイントに加え、現行モデルには見ることのない点も多数ある。
![画像: 現行のスポーツモデルはすべてダブルバックルとなっておりシングルタイプは貴重](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783497/rc/2020/04/10/0eca3c0d95075694cf909e8533c994c19776e3f0_xlarge.jpg)
現行のスポーツモデルはすべてダブルバックルとなっておりシングルタイプは貴重
![画像: 横穴も現行モデルにはない仕様。こうした違いを楽しむのもアンティークならでは](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783497/rc/2020/04/10/4c6179cec9fc2eb9f18a7362029f114bf2d94a60_xlarge.jpg)
横穴も現行モデルにはない仕様。こうした違いを楽しむのもアンティークならでは
それがシングルバックルやラグにあるバネ棒を外す横穴だ。とくにバックルに関しては、現行のロレックスのスポーツウォッチはすべてダブルロック仕様になっているため、シングルバックルのモデルは大変貴重である。
美しい経年変化が加わったアイボリーの文字盤に、退色して馴染んだトリチウム夜光塗料。さらに貴重なシングルバックルと、アンティーク時計としてはまさにベストコンディション。
コレクターはもちろんだが、この美しさはどんな方でも共感できるはず。ぜひ多くの方に見ていただきたものだ。
ROLEX
エクスプローラーⅡ
品番:16550
素材:SS(ステンレススチール)
サイズ:縦40㎜×横40㎜
ムーブメント:自動巻き
文字盤:アイボリー
販売価格:2,250,000円(税込)※アンティーク
【付属品】
内箱が付属 ※保証書はなし
※価格は2020年4月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
1997年に放映された月9ドラマ「ラブジェネレーション」にて、木村拓哉さんが着用したことでブームになったのも記憶に新しいエクスプローラー(Ⅰ)。Ⅱは特殊なデザインということもあり、当時そこまでの市場人気はなかったのですが、これが今じわじわときております。
今回セレクトしたのは「Ref.16550」で、エクスプローラーⅡの中でもこれまた特殊なモデルです。同シリーズの中でもちょっと別格のお値段となっておりますが……写真を見ていただければお分かりの通り、非常にコンディションが良い。
このエクスプローラーⅡ Ref.16550は、ほとんどお店に並ぶことがありませんので、売れてしまったら当店としてもしばらく見ることはない……と思うと少し寂しいです。大変貴重なモデルですので、ぜひ生の美しさを見にご来店いただければと思います。
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 12:00〜17:00 |
定休日 | 日曜日 |
公式サイト | https://www.moon-phase.jp/ |
※新型ウイルスによる感染拡大防止のため営業時間・定休日を変更しております。詳細については公式サイトをご確認ください。